暑さが厳しくなり、本格的な夏の訪れを感じる季節となりました。
気温の高い日が続き、体力を消耗しやすい時期ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて今回ご紹介するのは、起立性調節障害でお悩みだった10代の男の子の症例です。

症状が現れたのは、2年前の夏休み明けでした。学校を休む日が少しずつ増え始め、朝は体が思うように動かず、登校できない日が続くようになりました。

年が明ける頃にはほとんど学校へ通えなくなり、進級後も状況は改善しませんでした。一度は入院治療も受け、以前より元気は出てきたものの、学校へ行けない日が多い状態が続いていました。

「何とか学校へ通えるようになってほしい。」

そんな思いで、ご家族とともに当薬局へ相談に来られました。

当薬局では、起立性調節障害を単に自律神経の問題だけでなく、体質との関わりも含めて考えています。

糸練功で体の状態を確認したところ、「腎」に反応が見られました。

東洋医学では、腎は生命活動の土台となるエネルギーを蓄える臓と考えられています。この「腎気」が不足すると、疲れやすさや回復力の低下、自律神経の乱れなど、さまざまな不調につながることがあります。

今回は、腎気を補い体の土台を整えることに加え、自律神経の働きを安定させることを目的とした漢方薬をご提案しました。

服用を始めて1カ月ほどすると、学校へ行ける日が少しずつ増え始めました。

さらに2カ月が経つ頃には、午前中からしっかり行ける日が多くなり、ご本人からも「調子が良い」と話していただけるように。ご家族もその変化を嬉しく感じていらっしゃいました。

現在も漢方薬を継続しながら、元気でお過ごしいただいています。

学校へ行けない日々は、ご本人だけでなくご家族にとっても不安の連続だったと思います。

元気を取り戻し、「調子が良い」と話してくださる姿を見ることができ、私も嬉しく感じました。

今後も、一人ひとりの体質を丁寧に見極めながら、お力になれるよう努めてまいります。