先日、腰痛のお客さまの問診で、ヘンセキという漢方薬を買って飲んでいるという方がおられました。
ヘンセキは漢字で扁鵲と書きますが、ダイエットの漢方薬です。
飲むのは悪くないのですが、糸練功で診ると腰痛に3種類の漢方薬が必要なことをお話すると、しばらくお休みするとのことでした。
腰痛ももちろん体重が重いと悪影響なのですが、減量しなくても腰痛自体は楽にすることができます。
ところで、この扁鵲という名前ですが、
本来は中国の古代の名医、扁鵲(へんじゃく)から取っているものでしょう。
扁鵲の名は、張仲景が著した傷寒雑病論の序文の冒頭にもでてきます。
この扁鵲というのがすごい人で、紀元前4世紀ごろ(中国の春秋戦国時代、日本では弥生時代(^_^;)の伝説的な名医です。
顔を見ただけで病がわかり、病を治したり、死期を当てたり・・・
また、亡くなった太子を蘇らせたり・・・と
扁鵲の名は諸侯にとどろくところとなっており、
それを聞いた魏の文侯が扁鵲に尋ねました。
「お前には医者の兄が二人いると聞くが、他の二人の名前は全然聞いたことがない。いったい兄弟の中で誰が一番腕が立つ医者なのか?」
扁鵲は答えました
長男は病の兆候が表れぬうちに治してしまうので、名前はほとんど知られていないのです。
次男は病の兆候わずかのうちに治すので一地方でしか知られていないのです。
私なんぞは病が表れて、それを手術や投薬で派手に治療するので、
「名、諸侯に及ぶ」のです と
元々この扁鵲という人
旅館で働いていたのですが、その常連客の中に仙人がいて、その仙人から物を透けてみることができる力(千里眼)を授かったといわれています。
しかし活躍したといわれる範囲が広く、また年代も長いため、一人ではなかったのではないかとか、扁鵲の後を継ぐ医者も含めその一派のことを扁鵲といった などという説もあります。
いずれにせよ、中国の東洋医学の歴史にはすごいものがありますネ。
サト先生のブログにもありましたように、足立病院の中山先生がおっしゃったという
「漢方は2000年以上の歴史があり、残ってきているのだから絶対本物だと思う」
我々には本当に励みになる言葉です。