四川大地震への日本からの医療チームが被災地入りを断念というニュースがありましたね。
で、活動先は成都市内の四川大学付属華西病院だそうですが、
この病院は一昨年、病院研修させてもらったところです。
以前サト先生ブログでもアップしましたが、
この病院は
ベッド数4300床、一日外来患者数8000人、診療医師800人、看護師1600人という巨大病院です。
そこに被災者が次々に運び込まれているのでしょうね。
医療チームには薬剤師も入っているとのことですが、がんばっていただきたいと思います。
阪神大震災のときも多くの薬剤師がボランティアで駆けつけましたよ。
救急医療というと、もう20年以上前になりますが、大学4年間が終わり、その後一年間、国立名古屋病院の救命救急センターで研修させていただいたとことを思い出します。
(HPにアップしてます)
あのころは、大学出たばかりでほとんど何もわからないような青二才だったのですが、救急患者は1秒たりとも待ってはくれんませんから・・・
厳しく、苦しい研修でしたが、本当に貴重な経験をさせていただきました。
ところで、四川大学付属病院では
被災患者に漢方薬も使われているのでしょうか?
まさか! と思われるかもしれませんが
麦味参顆粒(生脈散)の注射剤は救急医療にも使われるのです。
研修のときは中西結合診療科病棟の8~9割の入院患者に、点滴剤が使われていました。
その名の通り、脈を生じさせる漢方薬で、
人参・五味子・麦門冬の3味からなる処方です。
中医学的には気陰両虚の基本処方で
全身倦怠無力・心身疲労・息切れ・呼吸促迫・めまい・口渇・多汗・・・
などに使います。
製品の麦味参顆粒は特にこれから、暑くなり、汗ばむ時期の漢方の栄養剤としては、まさにうってつけの薬です
滋賀夕刊でも何回か紹介させていただきました。
注射剤になれば、出血・熱傷・手術侵襲・下痢嘔吐・脱水などを伴うショックに使うことができます。
中国では漢方処方の注射剤も数多くあり、冠元顆粒の元処方の冠心?号方も元々は注射剤なのです。
生死をかけた医療の場では、出番は少ないかもしれませんが、救急薬としても漢方処方が使われることは多いと思いますよ。
いずれにせよ、地震被災者の方々の多くの命が救われますよう、
救済と復興が進むことをお祈りします。