私が漢方の世界に入ってから、もう30年近くになります
漢方医学には大きな流れというか学派が二つあり
手っ取り早く言うと
元々は中国の伝統医学が起源ですが
◎中国で現在まで継承発展してきた漢方医学
=中医学
◎江戸時代の鎖国により日本独自で継承発展してきた
漢方医学 =日本漢方
の二つです
二つは結構違いがあって、むずかしく言うと色々専門用語が
飛び交うので
パスです
(また、日本漢方って一言で言っても流派が色々あります
それぞれに違いがあるのですが、それもパス)
まあ、患者さんを測るものさしが違うって感じで
患者さんに合う薬方を考えるときの考え方が違う
薬方を組む時の考え方が違う・・・
結果として使う薬方が違ったり、同じだったり・・・
ですが
結局患者さんが良くなればいいわけで
どっちが良いとか、優れているとかは
ありません
でも、漢方業界内では二つの学派どうし
自分が属している学派の方を
優れていると言う人が多いです
当然のことでしょうし、自信の表れでもありますよね
良く勉強してる人ほど、その傾向はあるかも・・・
絶対こっちのがいい・・・
あっちは〇〇〇だからダメだ・・・
こっちはあっちにない✖✖✖があるから優れてるんだ・・・
など・・・
うちは基本的に
私が日本漢方
サト先生が中医学
です
私は最初は傷寒論丸暗記という日本漢方バリバリ古方
から入りました
そして中医学へ行き
糸練功と出会ってまた日本漢方に戻りました
(古法を主として後世方を運用すべし という折衷派です)
※方でなく法なんですね
サト先生は最初日本漢方から入って中医学へという道
サト先生が昔、ある日本漢方の勉強会に入ったとき
その師匠(その道ではかなり有名な先生)が
「すごい女性が入ってきた!
10年に一人の女傑だ」
と驚き、喜ばれました
そして数年後、思うところがあったサト先生は
中医学をやろうと決心して
師匠に流派を変える挨拶をしに行ったところ
(律儀です )
師匠に大変大変残念がられた
ということがありました
漢方の学派、流派は色々ありますが
結局は
山登りと同じです
登る道はいく通りもあるけれど
目指すは頂上のみ
考え方や処方や治し方は
いく通りもありますが
目指すは患者さんが治る事のみ
どっちが優れているとか
どっちがダメだとかいう議論は
不毛です
さらに言えば
日本漢方も中医学も
東洋医学も西洋医学もありません
患者さんの笑顔の前には・・・