プロラクチン(PRL)は脳下垂体から出る乳腺刺激ホルモンで、
母乳を出すための大切なホルモンです。
母乳で育てている間は、育児期間で一番大変な時期。
心も体も余裕のない毎日が続きます。

そのようなお母様を応援する命を守るシステムとして、
プロラクチンが分泌されている間は妊娠力が落ちる仕組みになっています。


プロラクチン
(PRL)が過剰に出ると、
卵胞の発育を促すホルモン(卵胞刺激ホルモン=
FSH)の分泌が抑えられ、
卵胞の発育不良につながります。

また卵胞が発育した後、
プロラクチン(PRL)によって排卵を促す黄体化ホルモン(LH)の分泌も抑えられ、
排卵がしづらくなります。

排卵後も体化ホルモン(LH)の分泌抑制が続くため
黄体機能不全につながる可能性があります。

高プロラクチン血症は造精機能にも影響するため、
男性においても不妊の原因になります。
プロラクチンがゴナドトロピン(FSH,LH)の分泌を抑え、
男性ホルモンでもあるテストステロンの産生が低下することにより、
造精機能が抑えられてしまいます。 

プロラクチン(PRL)の正常値は15ng/ml以下ですが、
夜間に分泌が上昇するため、午前中の測定値が正常の場合でも、
午後から分泌が上昇し夜間に異常値になることもあります(潜在性高プロラクチン血症)
 

                                                                                        

原因として考えられるのは、
 1.間脳障害による場合
 2.不安などのストレスによって自律神経が不安定になる場合
 3.向神経性薬剤(精神安定剤
=ドーパミン(カテコールアミン)
     胃潰瘍の薬、抗ヒスタミン剤)の内服によってプロラクチンの分泌が促される場合
 4.甲状腺機能低下症が原因となる場合

があります。
異常にプロラクチンが高い数値を示す時には
脳下垂体腫瘍の可能性もあるので注意が必要です

 

間脳障害や、薬剤性、不安などのストレスによるものなど様々な原因で
プロラクチンが上昇したとしても、
大きな流れとして自律神経の乱れによるプロラクチン上昇と考えられます。 

病院の治療においては、プロラクチンを下げる薬を処方されますが
実は漢方薬でもサポートする方法があるのです

 
 東洋医学の治療方法に「回乳」という断乳の方法があります。
母乳育児を終えた女性に漢方薬を服用していただき、
プロラクチンを下げ断乳する方法です。
高プロラクチン血症の方にはこの「回乳」という考え方と
自律神経の乱れを安定に導く考え方の
二つの局面からサポートさせていただき改善を目指すのです。
この方法が実は意外と侮れません
体に優しい方法として、とてもおすすめですが
意外と知られていないのが残念です
プロラクチンが高いといわれたときに
どうしたらいいか考える時
是非試していただけたらと思います!