先日からの続きです
私が周期調節法で妊活相談をするうえで
とても大切にしていることは
東洋医学的な体調判断と
基礎体温の動向は当然ですが
不妊治療をされている場合は、
1.現在のホルモンの数値的な変化
2.西洋医学的な不妊症の原因
(婦人科疾患の状況)
3.不妊治療の方法
以上3つのことを確認しながら
漢方処方を考えさせていただきます
そして、上記について深い知識の基礎となったのが
不妊カウンセリング学会での講習はもとより
不妊専門クリニックの先生による講義と治療方法です
特に非常に深い学びの基礎となっているクリニックの先生のお一人が
神戸夢クリニックの松本恒和先生です
今回の講座で3回目です
「体外受精反復不成功難治症例への取り組み」についての講義でした
何度体外受精にて移植されても妊娠につながらない方は
私にとっても大きな課題です
以下簡単に内容について・・
原因には
子宮因子
内膜ポリーブ
粘膜下筋腫
菲薄化内膜
免疫因子
などがありますが
子宮因子として
子宮内細菌叢(子宮内フローラ)が注目されています
子宮内は良好なラクトバチルス菌(乳酸菌の一種)が90%以上の場合
妊娠につながりやすいとのこと
このラクトバチルス菌を増やすために
「内膜スクラッチ」をする方法がとられています
また卵管水腫がある場合
排卵の後卵管の蠕動運動が起こり
水腫内の液が子宮に流れ、着床の時期に
その状況によって卵が流れる原因になる可能性があるようです
免疫因子に関して
Th1/Th2のバランスにおいて
Th1優位の場合、流産につなりやすい環境
TH2優位の場合、妊娠継続しやすい環境
西洋学的には
臓器移植の際に使用する、タクロリムス(プログラフ)を使用して
妊娠に導くようにする
プレドニンを使うこともあるが
プレドニンは様々な副作用の恐れもある
プレドニンよりタクロリムスのほうが強い効果が期待できる
子宮内のNK細胞による働き・・・
子宮内のNK細胞は
栄養膜細胞と共に子宮のらせん動脈の血流を増やそうとする
(着床に非常に大切な働きです)
ERA(Endometrial receptivity array)
着床のタイミングを調べる方法は、排卵後の日数に応じた内膜の変化
内膜RNA発現日付診を見ることによって、着床のタイミングを調べる検査
この検査をすることによって
妊娠率を高めようとする不妊施設が徐々に増えてきました
ただしこの検査は
毎周期、同じ日に同じものが発現するという大前提です
このほか
卵巣因子として
多嚢胞性卵巣など・・
上記方法について
前回ご紹介させていただいた
東洋医学での方法について
漢方薬での対応方法での可能性について
あらゆるところで考えられる部分があり
また、病院での治療方法についての疑問点など
今までの疑問点や
良くわからなかった点など
理解することが出来
非常に有意義に時間を過ごすことができました