ここ数日でより一層新緑が鮮やかになったような気がします。出勤途中で見かける新緑は眩しいくらいです。
結婚1年が経った30代後半のH様、結婚してすぐにタイミング法にて妊活を開始されましたがなかなかご妊娠に至らないとご来店されました。
お話をお聞きすると、朝から晩まで一日中肩こりがひどく、時には肩こりから頭痛になることもあるとのこと。舌を見せていただくと、瘀血(血の巡りが悪くなったもの)を表す瘀点や瘀班が確認できます。
妊活をする上で血流が良いことはとても大切ですが、実は、乱暴に流しすぎると卵胞の育ちに悪影響となります。血の巡りを良くする漢方薬を使う場合、とにかく流せば良いのではなく、その辺のバランスを考えて量を調節しなければなりません。
しかし、H様は血の巡りがかなり悪く、悩んだ末に血の巡りを良くする漢方薬を多めにお飲みいただき、瘀血対策の養生法を実践していただきました。
2週間後に再来店された時、「肩こりが全く無くなりました。頭痛も無かったです。」と話され、その次の週、妊娠のご連絡をいただきました。
ご妊娠の連絡をいただいた後は血の巡りを良くする漢方薬を少し減らしてお続けいただき、現在は安定期。ご相談の際に見せていただくエコー写真から、赤ちゃんも順調に成長されているご様子です。
1年間タイミング法でご妊娠が無かったことから、もう少し長くかかると思っていたところ1周期で嬉しいご連絡。血流の奥深さを改めて実感しました。
妊活と血流には深い繋がりがあります。
卵胞はたくさんの毛細血管に囲まれており、そこから栄養をもらい大きく育ちます。赤ちゃんのベッドとなる子宮内膜は毛細血管が集まってできたものであり、ここの血流が悪いと、受精卵が着床しづらかったり、着床しても赤ちゃんに栄養が届かず流産の原因になることもあります。
以下のチェック項目を確認してみてください。
- 肩こりがある
- 月経血に塊が混じる
- 生理痛がある
- シミが多くて気になる、最近増えてた
- ゴリゴリした固いニキビがよくできる
- 手先足先が冷える
- 同じ姿勢で長時間居ることが多い
- 運動習慣がない
- 甘いものをよく食べる
- 脂っこいものをよく食べる
- 冷たいビールをよく飲む
- 舌に瘀点(赤茶や黒の点々)や瘀班(赤茶や黒いシミ)がある
いかがでしたか?
チェックの数が多いほど、血の巡りが悪くなっている可能性があり注意が必要です。以下の養生法をご参考いただき、できることから実践してみて下さい。
- デスクワークなど座りっぱなしに注意、こまめに立つようにする
- かかとの上げ下げをこまめにする
- 運動やストレッチの習慣をつける
- お風呂の中で下半身のマッサージをする
- スカートや足首の出るファッションを控えて、下半身を冷やさないようにする
- 青背の魚、玉ねぎ、ニラ、ししとう、お酢を使った料理、酸味のあるものを摂る
- 甘いものや脂っこいものの食べ過ぎに注意する
かかとの上げ下げは、デスクワークや会議中など立ち上がれない時にも簡単に行えるのでとてもおすすめ。血の巡りには冷えが大敵ですので、下半身を冷やさない工夫も大切です。
コロナ禍で妊活のあり方に悩まれる方が多いようです。
体を整えると、自分の体に自信が持てたり心に余裕が産まれるため、選択の幅が広がったり、自信を持って決断することもできます。
できることから少しずつ、ご生活に取り入れてみて下さいね。