ここのところの寒さ、ちょっと堪えますが例年通りだとか・・
暖かい温度に慣れていると、厳しく感じます
能登の給水情報について、朝のラジオニュースで流れていましたが
本当に長い期間、お年寄りの方には特に堪えることでしょう。
寒い時期、お風呂もなかなか入れないのもつらいこと。私には何ができるのか、そんなことを考えながら聞いておりました・・
今日は子宮内膜症についてご紹介しようと思います
子宮内膜症には、卵巣チョコレート嚢胞、子宮腺筋症も含まれます
子宮内膜の一部の細胞が子宮以外のところに発生して、
月経を繰り返すたび、増殖、癒着を繰り返し、月経期間に酷い痛み、炎症、発熱などの症状で悩まされます。
酷い場合は、肺、胃などにも転移し、月経時に胸や、胃が痛むこともあります。
様々な内臓を癒着するので、卵巣が子宮に引っ付き、正常な位置を保てなくなったり、卵管が癒着で機能しなくなり、卵管采の卵のキャッチが妨げられたり、卵管閉塞につながることもあります。
そのため、妊娠力が奪われ不妊の原因になるため、子宮内膜症と診断された場合、早めの妊活が大切です。
上記のように、卵巣、卵管などが正常に機能しなくなることが、妊活の障害になるのですが、実はそれ以外に大切な理由があります。
それは、子宮内膜症によって引き起こされる「炎症」です。
子宮内膜症は、東洋医学では、血流が悪くなる「瘀血」と、老廃物が溜まる「痰濁」が原因で起こると考えています。そこにはもっと深い理由があり、「腎虚」「陽虚(冷え)」「気滞(ストレス)」「脾虚(胃腸が弱い)」など、様々な要因がそれぞれの理由として絡んでくるのですが、最終的に「瘀血」と「痰濁」が原因で体に余分な「熱」=「炎症」が起こり、その炎症が、卵の質を下げ、受精を損ない、着床の妨げとなるため、妊娠できなくなるのです。
子宮内膜症を患い、妊娠に至らない場合
この「炎症」をどう改善するかが大切なポイントです。
体質的に弱っているところをサポートしながら、「活血」という方法で血流を良くし、「化痰」によって、「痰濁」を取り除きながら、「清熱」という方法で、注意深く炎症を改善していくようにしていきます。
「炎症」があるときは、基礎体温が特徴的な形になります。
1.全体的にギザギザ不安定
2.月経期の基礎体温が特にギザギザしていて、高め
3.排卵期から高温期の体温の移行がわかりにくい
上記のような特徴があり、月経痛が酷い場合は、子宮内膜症の可能性があります。
そのため、漢方薬を服用していただきながら、上記の症状が改善していくかを確認し、効果を判断します。
以下は、以前ボテジャコでご紹介した、子宮内膜症の方のお話です。
30歳のMさんは結婚前から子宮内膜症を患っており、結婚後6年になりました。ずっと赤ちゃんが欲しかったので、婦人科に通院、チョコレート嚢胞の掻出術のあと、人工授精6回、体外受精2回実施しても妊娠しないことにあせりを感じ来店されました。
手術後も月経痛はますます酷く月経中歩行困難になるほどとのこと。
基礎体温はギザギザ不安定で、低温期と高温期の違いが分かりにくく、
月経時の体温はギザギザ高めです
冷え性、胃腸が弱く痩せ気味です。
まさに、「瘀血」、「痰濁」「陽虚」、「脾虚」、の状況です。
根底には「腎虚」もありそうです。
Mさんには、月経痛を改善するために、
「活血」、「化痰」、「補陽」、「健脾」からスタート。半年後にはほとんど軽減したため妊娠目指して周期調節法をスタート。腎陰陽両補、活血破瘀の方針をベースにして漢方薬を服用していただきました。
まずは、排卵期から高温期への基礎体温がわかりやすくなり、
月経期の体温がとても安定するようになりました。
基礎体温の改善と、高温期の体温が12日以上続くようになり
漢方薬を服用して1年半ごろ、妊娠のお知らせを頂きました。
Mさんのサポートでは、自然妊娠を目指していたわけではないのですが
体外受精に再挑戦する前に、とにかく「炎症」を改善し、子宮と卵巣の環境を整える事を優先した結果、自然妊娠に至ったのです
時々こんな奇跡に出会うことがあります。
Mさんの場合、30歳と若く
少し落ち着いて体調を整えることができました
ただ、心はいつも焦っていて、手術後のチョコレート嚢胞の再発にいつもおびえておられたので、そのサポートがとても大切でした。
自覚症状、基礎体温が安定するにつれ、少しずつ心が穏やかになられていったのもよかったと思います。
いろいろな事情があって1年半経過しましたが
体外受精を控えている場合、基礎体温が安定したら、再挑戦することを一緒に考えさせていただくようにと思っています。
先日、盆梅展にお出かけしてきました
早川鉄平さんの切り絵と盆梅の組み合わせ
神秘的な、絵本の世界に引き込まれたような
不思議な感覚。梅の香りとともに心がとても満たされました。