滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2018年4月分をご紹介いたします。
バックナンバーはこちら(お悩みの症状に関連する記事を検索していただけます。)
今月は、第196回『女性の悩みと漢方③~辛い生理痛とピル~』です。
-以下、記事本文-
女性というだけで多くの方が悩まされる生理痛。
酷い方は、あまりの痛みに気絶して救急車で運ばれることもあるくらい、とても辛い悩みです。
特に現代女性は、仕事や家事、育児で大きなストレスにさらされたり、スカートを履いて下半身を冷やしたり、生理痛が重くなる原因に囲まれて生活していると思います。
30代のOさんは生理痛が重く、もう6年も低用量ピルを飲まれています。
ピルを飲んでいても鎮痛剤が手放せず、ギューッと絞られるような、冷や汗が出てめまいがするくらいの痛みにお悩みでした。
痛みで全く動けなくなり、車イスで運ばれたこともあります。
お仕事は技術職のチームリーダーで責任が重く、ストレスでいつもイライラするとのことでした。Oさんは、結婚を機に妊娠を希望され、ピルを止めたいとご来店されました。
Oさんの生理痛の特徴は、ギューッと絞られるような痛みです。
また、お仕事での大きなストレスも無視はできません。
Oさんには、体の疲れを取り筋肉の緊張をほぐす漢方薬に、気の巡りを良くしてストレスを緩和する漢方薬と、血の流れを良くする漢方薬を合わせてお飲みいただきました。
Oさんは、漢方薬を飲み始めて1ヵ月でイライラが気にならなくなり、3ヵ月で痛みもかなり改善したため、来月にはピルを止められそうです。
昔に比べて、随分手軽にピルを飲めるようになったと思います。
忘れてはならないのは、ピルは本来の体の機能を止めてしまうものであるということです。
その極論に至ってしまう前に、ぜひ漢方薬の力を体験していただけたら幸いです。