滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2018年7月分をご紹介いたします。

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今月は、第199回『手ごわい痛みも漢方で!~足の痛み、腰の痛み~』です。

-以下、記事本文-

「私のひざは10年以上前から悪いので、そう簡単に良くならんと思うで…」といって笑っておられたMさん。
漢方薬を飲み始めて一か月で歩くのが少し楽になったと驚かれました。
湿布と痛み止めが離せなかったのが、今は痛み止めも飲まずに、湿布も貼らずに済んでいます。

漢方薬がひざ痛や腰痛、坐骨神経痛などに効果があるのはなぜでしょうか。
東洋医学では「不通則痛」(通じざれば痛む)、「不栄則痛」(栄養されなければ痛む)と言いますが、漢方薬によって気・血・水の流れが良くなり、関節や筋肉が栄養され、水分やミネラル代謝も良くなり、痛みが楽になると考えられます。
ですから漢方薬は痛み止めのような一時抑えではなく、関節が元気になり、若返ると言っても良いかもしれません。

84才のSさんも長年のひざの痛みをお持ちです。
草むしりで少し無理してからひざの痛みがひどくなり、普通には歩けない状態になってしまいました。
おまけに腰の痛みも出てきてしまい大層お困りです。

高齢Sさんのひざと腰には、気血の流れと水分バランスを良くする漢方薬で、関節の新陳代謝の改善を図りました。
ひどい痛みは半月ぐらいで和らぎ、8か月程しっかり服用され、痛みはほとんどなくなりました。

その後、悪化予防のための杖代わりとして、漢方薬の量を減らして続けられ、現在では近隣のスーパーにも一人で買い物に行けるとのこと。

痛みには夏の時期、エアコンによる冷えすぎも注意しなければなりません。
熱中症予防には必要ですが、下半身が冷えすぎないように調節することが大切です。

滋賀夕刊掲載【第199回】漢方薬のおはなし