滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2018年12月分をご紹介いたします。

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今月は、第204回『後悔しない選択のために…~漢方薬で病院の治療をフォロー~』です。

-以下、記事本文-

婦人病のご相談でよく聞くお悩みが、「手術が決まったけれど、不安で仕方がない」というものです。
不安を抱えたまま納得できない選択をしてしまい、後悔されることもあります。

以前こんな事がありました。
5㎝の子宮筋腫が見つかり手術を薦められた30代後半のYさん。
手術が怖くて通院を止めてしまい、4年後、再受診すると大きな筋腫がいくつも増えており、一番大きいもので7.5㎝、子宮全摘を薦められたとのことです。

手術が嫌で通院をやめたのに子宮全摘なんて…。
もっと早く来店されていたら、手術すらしなくても良かったかもしれないのに…と非常に辛い思いでした。

子宮筋腫やチョコレート嚢胞で手術を薦められたとき、漢方薬は、筋腫などが大きくなるのを防いだり、小さくしたり、出血過多や痛みなどの自覚症状を改善するようなものを考えます。
免疫を高めるものや、炎症を抑えるもの、老廃物の排出を助けるもの、血流を良くするものなどを組み合わせて用いると、実際に、手術をしなくても良くなることや、手術が最低限に抑えられることがあります。

再発予防でも漢方薬は力を発揮しますし、やむなく子宮や卵巣を摘出した場合も、その後の体調不良をケアすることができます。
また、ホルモン剤を使うことになった場合も、血栓や乳癌などのリスクをフォローできます。

「手術、ホルモン剤、なんだか怖いしやめよう」と考える前に、後悔しない最良の選択を考えることが大切です。

滋賀夕刊掲載【第204回】漢方薬のおはなし