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滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2020年5月分をご紹介いたします。

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今月は、第221回『不眠、うつ傾向・・・気の病~発散不足が影響~』です。

-以下、記事本文-

漢方古典の養生書「黄帝内経素問」には、冬は寒気に触れないよう閉じこもり、気を静める季節、春は早起きして気を巡らし発散する事が大切であると書かれています。
しかし今年はちょうど新型コロナウイルスの蔓延で外出を自粛したため、気の発散が不足し経気が滞りがちになっているようです。
元々春は肝の季節で、肝の病である精神神経系が病みやすいのですが、気の発散不足が重なり体調不良が季節を超えて長引いてしまう事が考えられます。

不眠、不安、焦燥感、動悸、体がだるい、イライラ、やる気が出ない、痛み、しびれ、違和感、頻尿、便通異常…等様々な症状が現れ、東洋医学では七情(怒喜憂思悲恐驚)の内因なければ六淫の外邪(風寒暑湿燥火)犯さずと言い、病の大本は七情の乱れが原因であると説いています。

若い頃からストレスがかかるとすぐに眠れなくなってしまうというNさん、昨年末より当店にお越しです。肝胆の気の流れを良くする漢方の煎じ薬で今年に入ってからは随分眠れるようになっていました。
ところが2月頃から足がピリピリと熱くなるという症状が起こりました。
体の事や将来の事を色々と考えて心配し、また眠れなくなってしまいました。
そこで漢方の煎じ薬を変更し、足の異常感覚に対する薬方も併用し飲んで頂き、また落ち着いて寝られるようになりました。

七情の乱れが原因する病は、あまり症状や病気のことに向き合い過ぎるのは良くありません。
漢方薬の力を借りる事も一手です。

滋賀夕刊掲載【第221回】漢方薬のおはなし