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滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2021年12月分をご紹介いたします。

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今月は、第240回『子宝の悩みと周期調節法㉚~不育症と着床障害2~』です。

-以下、記事本文-

先日、生殖医学会にオンデマンドで参加しました。
その中で不育症フォーラムがあり、「不育症管理に関する提2021」について、杉ウィメンズクリニックの杉俊隆先生が詳しく説明され、大変有益な情報を得る貴重な機会に恵まれました。

特に参考になったのは、妊娠初期の出血についての説明です。
不育症に多いのは、様々な原因で血流障害に至り、妊娠できない、もしくは妊娠継続ができない状態で、この血流障害がある時に出血が見られるということです。
出血に至るのは、血流障害で血栓ができて血管が詰まり、血管が破れて出血するからであり、そのような時こそ血流をよくすることが大切で、止血剤を使うのは逆効果になるという話は、目からうろこでした。

数年前、中国陝西中医学院附属病院研修の際、習慣性流産の入院患者の診察に立ち会わせていただいたことがあります。
過去の経過や薬の処方の考え方について詳しく学び、帰国後の大きな糧になりました。

流産は「腎」の力不足と考えます。腎の動かす力が弱いことから血の循環が悪くなり、「瘀血(おけつ)」となって、流産の原因になるのです。また、妊娠中の出血に関しては、「脾」の力が弱くて血管内に血液を留めておくことができないとも考えますが、これも「血液の流れが悪い」ことがきっかけになると言えそうです。

習慣性流産の方は瘀血の所見を持っている事が多く、血流を良くする漢方薬を妊娠前後服用していただくことが多いのですが、改めて大切なことだと感じました。

滋賀夕刊掲載【第240回】漢方薬のおはなし