滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2023年10月分をご紹介いたします。

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今月は、第262回『更年期の悩み~冷え性、のぼせ、めまい、頭痛~~』です。

-以下、記事本文-

更年期障害とは、閉経に伴い様々な不快な症状が出てくる障害です。
女性ホルモンの不足が直接の原因で症状が現れたり、女性ホルモンの急激な減少によって自律神経が乱れ、その結果として自分の弱いところが様々な形で現れたりします。

女性ホルモンの働きを、東洋医学では「腎の力」と考え、「腎を補う食べ物、生活の仕方、漢方薬で更年期障害を楽に乗り越えられる方法があります。
腎を補う食べ物は、黒豆、黒ゴマ、貝類、エビ類、納豆、オクラ、山芋、長芋などのねばねばした食べものなどがおすすめです。
40歳頃から、特に意識して食事に取り入れるようにするとよいでしょう。

多くの女性は血が不足しがちで、そのまま更年期を迎えると、症状が重くなりがちです。
更年期に差し掛かるころ、冷え、めまい、立ち眩み、肩こり、頭痛、腰痛、のぼせ、耳鳴りを感じることがあれば、腎を養う精血が不足している可能性があり、血を養う食べ物がおすすめです。

漢方薬では「当帰(とうき)」を含む処方がおすすめですが、当帰が特に多く含まれる「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)」は代表的なものです。
ほてりが強い場合は、腎陰が不足していることが多く、腎陰を補う漢方薬と併用します。
血圧が高くなりがちで、頭痛、肩こりが特につらい場合は、血流を良くする漢方薬との併用がおすすめです。
めまいから、吐き気、頭痛などに悩まされる場合は、水分代謝を良くする漢方薬と、血流を良くする漢方薬の併用がおすすめです。

更年期のための漢方薬は、老化を予防する目的もあります。老化の速度を遅くして、元気で楽しい時間を増やすことが、更年期世代の一番の贅沢だと感じる毎日です。

滋賀夕刊掲載【第262回】漢方薬のおはなし