女性が一生で経験する生理(月経)の回数は約500回と言われています。
1回約5日間として、時間にすると約6.8年。
こんなに長いとは、私も計算して驚きました。
「生理痛は必ずあるもの。仕方ない。」と思っていらっしゃる方も多いと思いますが、6.8年と聞くと・・・なんとかして生理期間中も元気に過ごしたいと思いませんか?
そういえば、現代のように冬でもミニスカートを履いてオシャレの為に薄着するようなことが無かった時代は、今ほど生理痛で悩む方はいなかったようです。
養生と漢方薬で生理期間をもっと楽に過ごしましょう!
気の巡りが悪くて生理痛が起こるタイプ
気の巡りが悪いタイプとは?
普段の症状:ストレスが多い、イライラしやすい、気分が落ち込みやすい、体のどこか(特に横側)が張る、げっぷやガスが出やすい、生理前に乳房が張る、生理前にウエストのサイズが上がる、生理前に便秘になり生理が来たら下す
生理痛の特徴:ギューッと絞られるような強い痛み
おすすめの養生法と漢方
このタイプの方は、ストレスを溜めないように流していくことが一番大切。深呼吸、大声で歌う&叫ぶ、お手洗いに行くなど体から何かを出す行動はストレス発散になります。
加えて、軽い運動や体の横側を伸ばすストレッチもおすすめ。自分なりのストレス発散法を探してみてください。
また、体に溜まったストレスは寝ている間に発散されます。なるべく7時間睡眠、特に体のリセット時間である11時~1時の間の睡眠を大切にしましょう。
しそや春菊などの香味野菜、ミカンやオレンジなどの柑橘類、香りのよいもの
逍遥顆粒、香ロゼア、シベリア人参茶、爽月宝など
気血が足りなくて生理痛が起こるタイプ
気血が足りないタイプとは?
普段の症状:疲れやすい、すぐに動悸や息切れする、めまいや立ち眩みがある、髪のパサつきや抜け毛が気になる、爪が弱く割れやすい(縦筋が入っている、色が白く血の気がない)、顔色が白く血色が良くない、貧血傾向、手足がしびれる、よく足がつる
生理痛の特徴:シクシクと地味な痛みが長く続く、生理後半の方が痛みが強い場合も
おすすめの養生法と漢方
このタイプの方はまず体のエネルギーや栄養となる”気血”を増やすことが大切です。ダイエットは禁物で、栄養のあるものをちゃんと3食摂ることが大切です。
加えて、激しい運動や無理をすることで気血は消耗します。しっかり元気になるまで無理せず、疲れたら休みましょう。
また、睡眠が十分でないと気血の貯蔵がうまくいかず、日中の活動で気血が足りなくなります。日付が変わるまでには布団に入りましょう。
なつめ、人参、小松菜、ほうれん草、いも類、きのこ類、しめじ、うなぎ、まぐろ、ぶり、鶏肉、卵など
婦宝当帰膠、心脾顆粒、亀鹿仙など
冷えがこもって生理痛が起こるタイプ
冷えがこもっているタイプとは?
普段の症状:冷えをよく感じる、冷房が苦手、ちょっと冷えるとすぐにお腹がゆるくなる、足や足首を出すファッションをよくする
生理痛の特徴:痛みに冷えている感じを伴う、温めると楽になる
おすすめの養生法と漢方
このタイプの方はとにかく体を冷やさないことです。普段から、足を出さないファッションを心がけ、下半身やお腹を冷やさないようにすることが大切です。
冷たい飲み物や生ものは禁物、特に生理1週間前くらいから摂らないようにするだけでもずいぶん違います。夜はしっかり湯船に浸かって1日の冷えをリセットしましょう。
しっかり火が通ったもの、生姜、にら、ネギ、羊肉、鶏肉、えびなど
婦宝当帰膠、参茸補血丸、爽月宝など
子宮内の炎症や癒着により生理痛が起こるタイプ
子宮内に炎症や癒着があるタイプとは?
普段の症状:普段から下腹部が痛む時がある、排便するときに下腹部が痛む時がある、おりものの色が黄色い、子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科疾患を指摘されている
生理痛の特徴:熱感を伴う痛み、痛みは強い場合が多い
おすすめの養生法と漢方
このタイプの方のポイントは、炎症を増強させない、炎症反応のきっかけになるものを避ける生活をすることです。サウナや長風呂、ホットヨガ、コタツなど体に熱がこもるものは炎症が悪化することがあるため注意が必要です。
加えて、辛すぎる食べ物や脂っこいもの、スイーツ類、一般的にアレルギーが出やすい食材も炎症反応に繋がります。こういった食べ物を控えていただくのはとても大切で、基本と言っても過言ではありません。
また、こういう症状がある方、特にこういう症状に生理不順や不正出血、月経過多などを伴う方でまだ婦人科を受診されたことがないなら、一度受診されることをおすすめします。
根菜類や海藻類、豚肉、白身魚、さっぱりした薄味のお食事
シベリア霊芝、水快宝、五涼華など
すべての生理痛に共通する重要な素因:瘀血
これまで4種類の体質別養生法についてお話してきましたが、忘れてはならない、月経痛がある方が少なからず持っている重要な素因があります。それは血の巡りが悪くなっていることです。
中医学では、血の巡りが悪くなって溜まったものを瘀血(おけつ)といいます。実は、今まで挙げてきたタイプは全て瘀血と同時に存在しています。ですので、この瘀血に対する対策も考えなければいけません。
瘀血の養生法と漢方
血の巡りを良くする手っ取り早い方法は運動することです。適度な運動やストレッチを習慣にして(気血不足タイプの方は軽いものを)、デスクワークの方は特に注意して同じ姿勢を長時間続けないようにしましょう。
また、第2の心臓である“ふくらはぎ”を鍛えると全身の血流が良くなります。下半身を冷やさないようにすることも効果的です。
砂糖や油分たっぷりのお菓子、揚げものは血流悪化の原因になるので控えましょう。
青背の魚、酢のもの、たまねぎ、らっきょう、ししとう、グレープフルーツなど
爽月宝、冠元顆粒、水快宝など
まとめ:生理痛で悩む女性へ
生理痛対策には、それぞれの体質に合った対策+血の巡りを良くする対策(瘀血対策)が必要です。
お伝えしたことを全てやるのは難しいかもしれませんし、それで自分を追いつめる必要はありません。できることだけを、例えば、毎日やるのが無理なら生理1週間前からだけでもやってみてください。続けることが大切です。大丈夫、必ず変わります。ただでさえ憂鬱な生理期間中、少しでも楽に乗り切りましょう!