今回は慢性頭痛のお二人のご紹介です

40歳、男性
一年程前からめまいと吐き気がきつく、日常の生活にもお困りです。
胃の辺りも痛みが起こる上、元々偏頭痛もお持ちです。
検査をしても脳や耳鼻科でも特に異常は見当たりませんでした。
お聞きするとめまいが起こる時は手足が冷え、偏頭痛も起こります。
この方は先ず脾虚があり胃の冷えからくる水分の逆流が原因となりめまい、吐き気、頭痛を起こしているようです。
また自律神経の乱れもあるようで、胃を温め水毒を利する漢方薬と自律神経の疲れを改善する漢方薬等をお飲み頂きました。
経過は良好で、途中少し漢方薬を変更しながら3ヶ月程度でほぼ症状は改善し、8ヶ月の服用でお薬をやめることが出来ました。
今後も内臓を冷やさない事がとても大切です。

27歳女性
10年以上前から頭痛でお困りです。
吐き気を伴うひどい頭痛が月に2~3回起こり、一日中と吐き気が治まらない時もあります。
鎮痛剤は効く時も効かない時もあるとの事でした。お仕事も休むことが多くご相談にお越しです。
まずこの方は胃腸の冷えからの水逆による頭痛が考えられましたが、良くお聞きしてみると、陰証だけでなく、陽証の水逆も起こすときがあるようです。
水逆に対する陰陽の漢方処方を使い分けながら、脾気虚を改善する漢方薬をお飲み頂きました。
当初は頭痛、吐き気もなかなか改善しませんでしたが、3ヶ月目ぐらいから頭痛の回数が減っていき、
10ヶ月が経つ頃には頭痛は2ヶ月に1回ほどに減り、継続してお飲みです。

慢性の頭痛や偏頭痛の原因には色々ありますが、大本に胃腸の弱さ(脾虚)がある場合も多く、寒熱を判断し、脾虚を改善する事で改善につながります。

(ボテジャコ掲載)