今年の夏はなんだか変ですね。
梅雨に入ってから肌寒い日もあるくらいで、こう気温差があると体がなかなかついていきません。

このような季節の変わり目は自律神経のバランスが崩れやすく、自律神経と関係する症状が出やすくなります。
自律神経は全身をコントロールしているため、一度そのバランスが崩れると、全身にさまざまな症状が引き起こされ、症状が複雑化しやすく、また長引きやすい傾向があります。

そのようなご相談をいただくとき、漢方薬の存在がとても心強く感じます。

改善例のご紹介

小学校高学年になってから、朝の体調不良が目立つようになった女の子。
ほぼ毎朝だるさと頭痛、腹痛があり、月に半分くらい学校をお休みするそうです。
月経前~月経時は特に悪化します。

学校に行くこと自体は楽しいため、学校を休まないといけないことに辛さを感じていらっしゃるご様子。
夕方からは比較的楽になるそうで、起立性調節障害も疑われます。

この方は、ご自身では自覚が無いようでしたが、胃腸の弱りがみられ、また、気を使いやすくストレスを溜め込みやすい傾向がありました。

東洋医学的には、胃腸の弱りによる「気の不足」や、ストレスによる「気の滞り」と考えられ、胃腸を元気にして気を補う漢方薬と、気の巡りを良くしてストレスの影響をやわらげる漢方薬を合わせてお飲みいただきました。
また、お風呂上りに必ずアイスを食べていらっしゃったので、胃腸の大切さをお話しし、少し控えていただくようお伝えしました。

飲み始めて2か月ほどで、だるさと頭痛、腹痛がずいぶん減り、学校に行ける日が増えてきました。
まだ朝の起きづらさは変わらず、漢方薬を調節してお続けいただきました。

飲み始めて4か月ほどで、月経時の頭痛と腹痛も無くなり、朝のだるさも気にならなくなってきて、スッキリ起きられる日が出てきました。

飲み始めて6か月ほどで、「元気な気がする」とご自身で話されるようになり、頭痛や腹痛、だるさはあまり感じず、朝もほぼ毎日問題なく起きてこられるようになりました。
また、以前は月経時によく痛み止めを服用されていましたが、痛み止めを飲まなくても過ごせるようになりました。

その後、徐々に漢方薬を減らし、飲み始めてから10か月ほどで卒業されました。

東洋医学の「整体観」

東洋医学には、「整体観(せいたいかん)」といって、ものごとを俯瞰して全体的に捉える見方があります。
人は自然の一部であり、気候や季節など自然環境の影響を受け、それに順応し、また、人間自身も一つの自然であり、内部でさまざまな部位が影響しあって、バランスを取りながら、生命を維持していると考えます。

この体外と体内のバランス、体内の内臓と内臓のバランスを重視する東洋医学の考え方は、自律神経の働きやその乱れを考えるときにも、通じるものがあるように感じます。

昔は、人間の体に影響を与えるものは、現代に比べてとてもシンプルでした。
それに比べて、現代人はたくさんの変化や刺激の中で生きており、その中でバランスを取っていくことは難しく、抱える不調も複雑化してきているようです。
だからこそ、この「整体観」の考え方をもつ東洋医学が、私たちの味方になってくれることも多いのでしょう。
改めてそう感じたご相談でした。