本陣薬局の歴史
HISTORY
私共の先祖は、賤ヶ岳の合戦で没した加賀大聖寺城主「拝郷五左衛門家嘉(久光)」で、その奥方が菩提弔いのため木之本の地に移り住んだことが歴史の始まりです。江戸時代に入り参勤交代が制定され、当家は大名の宿泊所である本陣職を拝命しました。十一代将軍 徳川家斉の二十一女:溶姫が滞在した際には3,000人分の寝具を集めたという記録が残っています。
その後、江戸末期の参勤交代の廃止や明治維新と共に、第二十一代竹内五左衛門が薬業専門の「本陣薬局」を開業しました。また、現当主竹内崇浩の曾祖父にあたる第二十二代竹内五左衛門は明治政府より薬剤師第一号の免状を受けています。尚、当家には正徳5年(1715年)発刊の生薬書、宝暦13年(1763年)発刊の漢方医書が残されており、江戸中期には漢方薬と深く関わっていたことがわかります。
現在は第25代当主である竹内崇浩がこの歴史と伝統を受け継ぎ「漢方の本陣薬局」を開局しております。約250年にわたり漢方薬と向き合ってきた私たちだからこそわかる事、出来る事があります。私たちを魅了して止まない漢方薬の力を是非皆様にも体験して頂ければ幸いです。
本陣薬局のシンボル『大亀』
HONJIN-SYMBOL
江戸時代初期の寛永12年(1636年)、参勤交代が制度化され、当家は大名の宿泊所として本陣職を拝命しました。主に越前や加賀の大名が宿泊されたようで、記録が多数残されています。
大亀は、加賀藩前田公よりいただいたものです。加賀藩前田公は、参勤交代の帰路、伊勢神宮に参拝されたのち、当本陣に宿泊されました。その際、前田公より伊勢から持ち帰られた大海亀を拝受し、その甲羅を当家の守りとして大屋根の上に飾りました。
以来、当家を300年近く見守り続ける本陣のシンボルとなっております。
本陣薬局の年表
HONJIN-NENPYO
天正11年 (1584)
拝郷五左衛門家嘉(久光)、賎ヶ岳合戦にて没する(柴田勝家の与力として戦い、七本槍の武将に討たれる。)
後、その奥方が菩提弔いのため木之本の地に住む
寛永12年 (1635)
参勤交代制度が定められ、北国街道木之本宿の本陣職を拝する(江戸初期)幕末、薬舗を兼ねるようになる
明治4年 (1871)
廃藩置県令により、薬舗中心の商いとなる
明治26年 (1893)
第二十二代竹内五左衛門、明治政府より薬剤師第一号の免状を受ける
大正9年 (1920)
第二十三代竹内五左衛門(竹内崇浩の祖父)、薬剤師免許(第7185号)を受ける
昭和25年 (1950)
第二十四代竹内五左衛門(竹内崇浩の父)、薬剤師免許(第62132号)を受ける
昭和59年 (1984)
竹内崇浩、薬剤師免許(第217879号)を受ける
昭和61年 (1986)
竹内聡、薬剤師免許(第229419号)を受ける
平成3年 (1991)
本陣薬局支店「漢方の本陣薬局」開局
平成27年 (2015)
竹内美香穂、薬剤師免許(第477732号)を受ける
令和2年 (2020)
竹内太紀、薬剤師免許(第526655号)を受ける
現在に至る