婦人科・女性のお悩みと漢方

WOMEN’S HEALTH & KAMPO

初潮を迎えてから、月経、妊娠・出産、更年期、そしてその先の年代へと、
女性の体は、ライフステージに応じて大きく変化します。

生理痛(月経痛)、生理不順(月経不順)、排卵障害、子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害、産後の不調など、
同じ「女性のお悩み」であっても、あらわれる症状や背景はそれぞれ。

女性特有のお悩みと上手につき合い、女性として生きることを楽しめるように。
その方法を一緒に考えましょう。

あなたに出会えてよかった
漢方の本陣薬局 竹内聡 竹内美香穂

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丁寧にご相談をお受けするため、ご相談は完全予約制としております。
現在の症状、お体やこころの状態などを確認しながら、お一人おひとりに合わせてご提案いたします。
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女性のお悩み一覧

気になる項目からお読みください。

月経に関するお悩み

生理痛(月経痛)

生理痛(月経痛)の原因は何でしょうか?生理のときに自分で色々工夫されている方もいらっしゃるでしょう。
そう、まずは”冷え”です。
「生理(月経)のとき、カイロをおなかに当てると楽になった」なんていうこともあるのでは?
寒い冬に、一段と生理痛を感じてしまうという経験はいかがでしょう?
生理では、要らなくなった内膜を分解して排泄するために、色々な酵素が働きます。この酵素は暖かいところが好き。冷たいおなかの中では充分に働いてくれません。すると、 内膜がはがれにくくなって、痛みを感じてしまいます。
生理中に、冷たいものを飲んだり食べたりしている人はいませんか?生理中は暖かいものをとるように心がけ、衣服にも気をつけ、体を冷やさないようにしましょう。

それからもうひとつ。
肩がこりやすかったり、唇の色が紫っぽかったり、顔のシミやくすみがある方はいらっしゃいますか?
そんな方で生理痛が酷かったら、それは血液の流れが悪くて痛みが出ている可能性があります。血液の流れが悪いと、さまざまな組織の弾力性が悪くなり、例えば子宮頚管の弾力性も失われるため、月経血が通るだけでも痛みとして感じてしまうこともあるでしょう。
ストレッチ体操や軽い運動をすると、痛みが和らぐこともあります。ただ、生理中は大切な血液が失われるため、激しい運動はタブー。息が切れるほどの運動は控えましょう。

また、甘いものや脂っこい食べ物は、血液の流れを悪くしてしまいます。スナック菓子や甘いものの飲食も気をつけましょうね。
いらいらしたり、生理前に頭痛があったり、生理前日から初日の痛みが酷く、順調に出血しだすと楽になる方もいらっしゃるのでは?
そういう場合は、ストレスが多い生活で、精神的に落ち着かない毎日を送っていらっしゃることが、生理痛の原因になっている可能性があります。1日のうちで、少しほっとできる時間を作って、気持ちが安らぐように工夫してみましょう。

お腹が痛い女性

細かく説明すると、もっとさまざまなことが原因となって生理痛が起こります。少し下腹部が重いくらいなら様子を見ても大丈夫ですが、明らかに痛くてつらい状態なら、なるべく改善するように、上記のことを気をつけて生活を見直しましょう。

それでもだめなら ・・・・・・・
生理痛は、女性として大昔からある症状です。そして鎮痛剤がない時代、日本でも漢方薬で治療してきました。そして案外知られていませんが、漢方薬は驚くほど生理痛によく効きます。
私の薬局に女性の悩みで来店され、漢方薬を服用していただくうちに、最初に感じていただけるのが生理痛の改善です。「こんなに生理痛が楽になるのだったら、もっと早く来たらよかった!」そうおっしゃる方も少なくありません。
生理痛を治しているつもりが、アトピーが良くなったり、にきびがきれいになったり、思わぬ副作用?だってあります。それは漢方薬が鎮痛剤と違って、痛みを抑えるだけのものではなく、体を根本から変えていくものだから。
貴方も漢方薬と上手に付き合って、嫌な生理痛とさよならしてしまいましょう。ただ、生理痛の漢方薬にもさまざまな種類があり、その方の体質によって服用方法も全く違います。性質の全く違う漢方薬でも、効果効能の欄に「月経痛」と記載されている場合も多くあります。自己判断で漢方薬を服用すれば、効果がないばかりか、悪化することもあります。必ず漢方専門の薬局で相談することをお勧めします。

ブログにて、生理痛の養生と漢方薬について、体質別に解説しております。
よろしければご覧ください。

生理不順(月経不順)

最近、生理不順(月経不順)の相談が増えています。中学生の後半から社会人まで年齢層は実に様々です。
生理(月経)がきちんとあるころは、痛かったり、かぶれたり、体調が悪くなることもあるので、生理というと良いイメージがない方も多いでしょう。でも生理が無くなってしまうと、それはそれで寂しい。また、いつまでもだらだら生理があるのも、貧血の原因となりからだに大きな負担がかかります。

最近気になるのはダイエットがきっかけで生理不順になる方が多いことです。思春期に入るころ、ホルモンの影響で少し体の線が女性らしくふっくらしてきます。本当はとても大事な変化なのですが、モデルさんや女優さんのスタイルに憧れ、過度なダイエットをした結果、生理不順に。
もう一つのパターンは、受験や就職などの人生の節目にかかる大きなストレスが原因となる場合です。
鎮痛剤の常用、精神安定剤の服用も生理不順のきっかけになります。

まだ、年齢も若いし結婚していないからと安易に考えていると、取り返しがつかなくなることもあります。15歳を過ぎても生理不順が治らない場合は、正常な形になるように考えていく必要があります。

排卵・ホルモンに関するお悩み

排卵障害

月の満ち欠けの周期が女性のホルモン周期と同じであることから名づけられた月経。何の問題もなく、健康的な体であればそのリズムに限りなく近い状態で月経は訪れ、正確な時を刻みます。
ところがこのリズム、そうとは限らない事が多々あります。
周期がとても短い、周期が40日以上になる、周期が定まらない、出血が長く続き10日以上になるなどの症状があれば、排卵障害といわれる状況だといえます。

排卵障害になる原因は様々ですが、大きく分けると以下の3つに分かれます。

① 視床下部からのホルモンの分泌低下、または脳下垂体からの卵巣刺激ホルモン分泌低下による場合

原因として多いのは、ダイエットによる急激な体重減少や、ストレス、過労、睡眠不足、体調不良などによって脳の働きが低下し、卵胞発育のスイッチに必要なホルモンの分泌が低下し、排卵できなくなることです。
東洋医学の考え方では、これらの場合、気血が不足していることが多いため、まず気血を補いながら、血液の流れを良くする漢方薬や、生殖ホルモンの働きと関係する腎を補う漢方薬を使って対処していきます。
閉経して3カ月経過すると、もともとの妊娠力がその後の人生においても低下する傾向にあるとされていますから、なるべく早めの対処が必要です。
東洋医学での考え方は症状が同じであれば対処は同じです。いずれの原因だとしてもその方の状況に合わせてホルモンの分泌力を高めます。

② 多嚢胞性卵巣(PCO)、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・多内分泌代謝性卵巣症候群(PMOS)による場合

こちらをご覧ください

③ 早発閉経(POI、POF)による場合

こちらをご覧ください

早発閉経

まだ閉経の年齢ではないにもかかわらず、月経が滞りがちになり、ついには閉経してしまうことがあります。
最近は、卵巣年齢を確認する方法としてAMH(アンチミューラリアンホルモン)を測定する方法がありますが、30歳代でAMHが1ng/ml以下の場合は早発閉経になる可能性が高く、妊娠を望める年齢が通常よりも低いことが予測されますので、気をつけなければなりません。
早発閉経の原因についてはよくわからないことが多いのですが、東洋医学では、老化予防の考え方として、腎精を強力に補う「補腎填精」という考え方と、卵巣の血流を高めるための活血という方法で、卵巣の老化を防ぎ、働きを取り戻して、排卵できる環境を整えるように考えます。閉経してからなるべく早くサポートを開始することが大切です。

黄体機能不全

排卵後の残された卵胞は、黄体形成ホルモン(LH)によって黄体化し黄体ホルモン(プロゲステロン=P)を分泌するようになります。黄体ホルモンは高温期の体温を上げ、子宮内膜に働きかけ、分泌腺が発達するように促し、子宮内膜を妊娠着床のために必要な液で満たします。高温期の黄体ホルモン値は、17ng/ml以上が望ましいとされ、10ng/ml未満の場合黄体機能不全の可能性が高いといえます。

黄体ホルモンは排卵後の卵胞から分泌するホルモンですから、卵胞そのものの質を良くする事が最も大切です。
東洋医学では、卵胞の質を良くするために、腎や気血を補い、必要に応じて気血の流れを良くすることを中心に考えます。その上で体を穏やかに温める漢方薬も併用して、改善を目指します。

高プロラクチン血症

プロラクチン(PRL)は脳下垂体から出る乳腺刺激ホルモンで、母乳を出すための大切なホルモンです。授乳中は育児期間で一番大変な時期で、心も体も余裕のない毎日が続きます。そのようなお母様を応援する命を守るシステムとして、プロラクチンが分泌されている間は妊娠力が落ちる仕組みになっています。

プロラクチン(PRL)が過剰に出ると、卵胞の発育を促すホルモン(卵胞刺激ホルモン=FSH)の分泌が抑えられ、卵胞の発育不良につながります。
また卵胞が発育した後、プロラクチン(PRL)によって排卵を促す黄体化ホルモン(LH)の分泌も抑えられ、排卵がしづらくなります。排卵後も黄体化ホルモン(LH)の分泌抑制が続くため黄体機能不全につながる可能性があります。

高プロラクチン血症は造精機能にも影響するため、男性においても不妊の原因になります。プロラクチンがゴナドトロピン(FSH,LH)の分泌を抑え、男性ホルモンでもあるテストステロンの産生が低下することにより、造精機能が抑えられてしまいます。
プロラクチン(PRL)の正常値は15ng/ml以下ですが、夜間に分泌が上昇するため、午前中の測定値が正常の場合でも、午後から分泌が上昇し夜間に異常値になることもあります(潜在性高プロラクチン血症)。

原因として考えられるのは、①間脳障害による場合 ②不安などのストレスによって自律神経が不安定になる場合 ③向神経性薬剤(精神安定剤=ドーパミン(カテコールアミン)、胃潰瘍の薬、抗ヒスタミン剤)の内服によってプロラクチンの分泌が促される場合 ④甲状腺機能低下症が原因となる場合があり、また、異常にプロラクチンが高い数値を示す時には脳下垂体腫瘍の可能性もあるので注意が必要です。
間脳障害や、薬剤性、不安などのストレスによるものなど様々な原因でプロラクチンが上昇したとしても、大きな流れとして自律神経の乱れによるプロラクチン上昇と考えられます。

東洋医学の治療方法に「回乳」という断乳の方法があります。母乳育児を終えた女性に漢方薬を服用していただき、プロラクチンを下げ断乳する方法です。
高プロラクチン血症の方にはこの「回乳」という考え方と、自律神経の乱れを安定に導く考え方の二つの局面からサポートさせていただき改善を目指します。

多嚢胞性卵巣(PCO)/多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・多内分泌代謝性卵巣症候群(PMOS)

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、詳しい原因はまだ解明されていませんが、内分泌ホルモンの異常、糖代謝の異常などが原因となって卵胞の発育障害が起こり、排卵できなくなる症状です。
アンドロゲン高値、LH/FSH≧2、高プロラクチン、インスリン抵抗性、AMH高値などの様子がいくつか当てはまり、卵巣の中に1cmほどの未熟卵胞がネックレス状に並んでいる様子が見られ、排卵困難になります。
多嚢胞性卵巣(PCO)は、遅れがちになりながらも自力排卵がある状況で、いずれにしろ排卵回数が少ないため妊娠困難であり、妊娠したとしてもホルモンバランスが悪く流産率が高いのが特徴です。
また、将来的に生活習慣病になりやすく、卵巣癌、子宮体癌の発病率も通常より高くなるという報告があります。

東洋医学的な考え方では、卵巣が肥厚し、多数の卵胞が見られる状況を「痰濁(たんだく)」と考え、「痰濁」の状況が長く続くことにより血流も悪くなるため、まずはそれらを改善することを中心に対応します。そして、再度同じ状況にならないように、ホルモンバランスを整えていく方法を考えます。
アンドロゲンの高値、高プロラクチン血症、インスリン抵抗性、LH高値は、体質や環境の変化によって改善方法が違うため、その方の体調を整えることによって改善すること、そして自力で排卵できるようになることを目指します。

(※2026年5月、国際的な合意により、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が「多内分泌代謝性卵巣症候群:Polyendocrine Metabolic Ovarian Syndrome(PMOS)」へ名称変更されることが発表されました。)

婦人科疾患に関するお悩み

子宮筋腫

子宮筋腫への中医婦人科の考え方と対応の仕方についてブログにしました。
ひとくちに「子宮筋腫」といっても、「過多月経や月経痛などの症状を緩和したい」「これ以上大きくしたくない、できれば小さくしたい」「子宮筋腫があるけど、妊活をしたい」など、悩みごとはさまざまです。
お一人お一人の状態に合わせて対応するために大切にしていることを解説しました。
よろしければご覧ください。

子宮内膜症・子宮腺筋症・チョコレート嚢胞

女性の体で一番大きな変化を繰り返すのが子宮の内膜です。
卵胞から分泌するエストロゲンの働きと、プロゲステロンの働きにより、もともと1mmほどの薄さから、高温期には1㎝にも肥厚し、高温期の終わりに血液と共に排泄され月経になります。たった1ヶ月でこれ程の変化をしている組織は他に見当たりません。

子宮内膜症の原因は正確に解明されていませんが、この月経血に含まれる子宮内膜組織が、腹腔内に逆流し、子宮内膜以外の組織に増殖することにより発症すると言われています。腹腔内のあらゆるところで子宮内膜が増殖するため、卵巣や子宮、各臓器どうしが癒着したり、卵管が癒着し、卵管の機能が低下したり、卵管閉塞の原因になったりすることもあり妊孕性の低下につながります。
また卵巣の中に子宮内膜組織が入り込むと、月経を繰り返すごとにその組織が増殖し、嚢胞となって卵巣の機能を傷害するため(チョコレート嚢胞)、卵の質が悪くなる原因になります。

子宮内膜が子宮筋層内に発症すると『子宮腺筋症』という病気になり、子宮筋層部分が厚く肥厚し、炎症状態になるため、着床障害や流早産の原因につながると言われています。

子宮内膜症は、月経周期のホルモンの影響で徐々に悪化する病気です。逆に、閉経することによって徐々に回復に向かうので、妊娠と出産が最良の改善策と言えます。子宮内膜症と診断されている方は、通常の方よりも速いスピードで妊孕性が損なわれるため、できるだけ早いうちの妊娠出産が望ましいのです。

東洋医学では、血流が悪いため経血の排泄が悪いこと、胃腸の働きが弱く気が不足し子宮の排泄能力が弱いこと、体からの異物を排除し体を守る能力(扶正去邪=ふせいきょじゃ)の力が弱いことなどが原因で子宮内膜症になると考えます。
そのため、体のいたるところで発生している炎症状態を改善し(清熱=せいねつ)、異物を排除する力(解毒=げどく)、体を守る力を高めながら、血流を良くし、子宮内膜症の改善を考えていきます。一人一人の体質に合わせ、陰陽のバランスを考え、体調を整えていくことが大切なポイントです。

更年期・産後のお悩み

更年期障害

女性は、月経がある間は月経痛や月経前症状、婦人科疾患に振り回され、閉経を迎えほっとするのもつかの間、「更年期」という試練が待ち受けています。
冷えのぼせ、集中力の低下、めまい、イライラ、不安感、陰部掻痒、不眠、動悸など、自分ではコントロールできない症状に振り回され、何かをすることが億劫になったり、自信をなくしてしまうこともあります。
「少しでも楽に更年期を過ごしたい」すべての女性が心から願うところです。

更年期障害について、詳しい説明、改善例、症状別の漢方解説をまとめた専用ページをご用意しています。
よろしければご覧ください。

産後のお悩み

出産は、赤ちゃんを迎えて終わりではなく、お母さんの体が回復していく時期の始まりでもあります。
出産による体力の消耗に加え、悪露の排出、授乳、睡眠不足、慣れない育児が重なり、産後は心身ともに負担がかかります。

東洋医学では、産後に無理を重ねると「産後病」と呼ばれる不調を招きやすく、将来の更年期症状にもつながると考え、産後の養生をとても大切にしています。
また、「産後の不調は百日以内に改善することが大切」ともいわれ、この時期にしっかり体を休め、回復を助けることが、その後の健康にもつながります。

母乳・乳頭のトラブル

母乳は血液をもとに作られるため、東洋医学では、母乳の状態には「気血(エネルギーと栄養)」が深く関係すると考えます。
お母さんは出産で多くの気血を消耗し、その後も授乳や睡眠不足、慣れない育児によって消耗が続きます。
そのため、母乳の材料となる気血が不足し、母乳が十分に作れなくなることがあります。

乳房が柔らかく張りがない、母乳が少なくサラサラとしている、お母さん自身も顔色が白く疲れやすいという場合は、母乳の材料である気血が足りていない状態です。
このような場合は、消耗した気血を補い、胃腸の働きを助けて、母乳を作る力を高めることを中心に考えます。

一方、乳房が張って硬い、しこりや痛みがあるのに母乳が出にくい場合は、母乳が足りないのではなく、ストレスや疲労などによって「気」の流れが滞り、乳腺が詰まっている可能性があります。
この場合は、補うだけではかえって張りが強くなることもあるため、気を巡らせ、血の滞りを改善し、母乳の通りを良くする方法を考えます。
また、気の滞りがあるタイプには、母乳が出過ぎるというトラブルが出る場合があり、この場合も、気の流れを整えることで対応します

乳頭が切れる、乾燥する、赤く腫れる、乳房に熱や強い痛みがあるなど、乳頭や乳腺の炎症が起きている場合には、余分な熱を冷まし、炎症を鎮める漢方薬や外用薬を組み合わせます。

悪露が出続ける、子宮の戻りが悪い

産後の体は、気血が大きく消耗した「多虚」と、子宮内に古い血や子宮内膜などが残る「多瘀」が重なった、「多虚多瘀(たきょたお)」の状態にあると考えます。

本来、子宮内に残った不要なものは悪露として少しずつ排出され、それとともに子宮も元の状態へ戻っていきます。
ところが、出産で「気(エネルギー)」を大きく消耗し、押し出したり、傷を修復したりする力が不足していると、悪露がいつまでも続き、子宮の戻りも遅くなります。また、血の巡りがわるく、古い血が子宮内に滞っている場合にも、悪露がすっきり終わらないことがあります。

このような場合には、消耗した気を補いながら、悪露の排出を助け、子宮が回復する力を支えることが大切です。
悪露が続くのは、無理をしているサインでもあります。
なるべく周囲の人に助けてもらい、体を休ませましょう。

便秘

出産時の出血や、その後の授乳、育児による消耗によって、産後は体の「血」と「潤い」が不足しやすくなります。
すると、腸の中も乾燥して便が硬くなり、便秘が起こりやすくなります。
会陰切開や痔の痛みが気になり、力を入れることが怖くなっている場合や、授乳や育児に追われ、食事や水分を十分に取れていない場合もあります。

産後の便秘は、出産で失われた血と潤いを補いながら、腸を乾燥させず便を柔らかくし、便をなるべく力まず自然に出せる状態を作ることが大切です。

お食事では、山芋、すりゴマ、ハチミツ、オクラ、モロヘイヤ、ナッツ類、豆乳など、体を潤しながら胃腸にも負担をかけにくいものがおすすめです。
漢方薬でも、腸を刺激して無理に便を出すのではなく、足りない血や潤いを補いながら、自然な排便を促すように考えます。

尿漏れ

産後の尿漏れは、出産によって骨盤底筋が傷ついたり緩んだりすることによって起こり、通常は産後3か月頃までに治まりますが、なかなか治りづらい場合は「気虚(エネルギー不足)」や「腎虚(生殖器・泌尿器系の弱り)」が関係すると考えます。

「気」には、内臓を正しい位置に保ち、尿や便、血液などが必要以上に漏れ出ないようにする働きがあります。
また、「腎」は生殖器や泌尿器系の働きをつかさどる臓腑です。妊娠と出産によって気と腎の力が消耗すると、尿をしっかりと留めておくことが難しくなり、咳やくしゃみをしたときや、立ち上がったときなどに尿が漏れやすくなります。

このような場合は、不足した気を補って体を引き締める力を高め、腎の働きを助けることを中心に考えます。
お腹や腰、足を冷やさないようにし、出産時の傷が治ったら骨盤底筋トレーニングも取り入れると、回復を助けることができます。

腰痛・関節痛

妊娠中から出産にかけては、骨盤や関節が緩み、出産後も抱っこや授乳など、同じ姿勢で体に負担がかかる生活が続きます。
加えて、出産によって筋肉や関節を養う血が不足し、骨をつかさどる「腎」も消耗しているため、腰痛や関節痛が起こりやすくなります。

産後の腰痛や関節痛がひどい場合は、腎の弱りに加えて、血の不足や、血の滞り、水の滞りが関係していることもあります。
漢方薬は、不足しているものと、滞っているものを見極め、気血や腎を補って骨や筋肉に栄養を送りながら、血や水の巡りを整えるように考えます。

また、産後は冷えの影響を受けやすいので、家事や歯磨きでは温水を使うようにし、素足や裸足で過ごすことを避け、就寝中は長袖長ズボンのパジャマを着用するようにしましょう。

育児ノイローゼ・産後うつ

産後は、赤ちゃんを迎えた喜びと子育てに対する不安な気持ちが複雑に絡み合い、そのうえ、夜泣きや夜間授乳などで眠れず、昼も赤ちゃんのお世話で十分に休めないことが続き、心身ともに限界を感じることが少なくありません。
そして、そのうち限界を超えて、眠れない、気持ちが落ち着かない、不安になる、イライラする、わけもなく涙が出る、何もする気になれないなど、こころの不調があらわれることがあります。

出産と育児によって「血」を大きく消耗すると、こころや脳を安定させるための栄養が不足します。
また、精神情緒をつかさどる「肝」は血の不足の影響を受けやすく、不安感、焦り、イライラなどが起こりやすくなります

このような場合は、血をしっかり補うことを基本として、気の巡りを良くするもの、胃腸の働きを助けるもの、脳の異常な興奮を鎮めるものなどを、その方の状態に合わせて組み合わせます。
「心身一如(心と体は一体である)」ともいい、こころの不調であっても、出産によって消耗した体を整えることが、回復への大切な一歩となります。

抜け毛

産後数か月すると、急に抜け毛が増え、シャンプーのたびに驚くほど髪が抜けることがあります。
妊娠中に抜けずに保たれていた髪が、出産後のホルモンバランスの変化によって一度に抜けるためで、産後によくみられる変化です。

ただし、抜け毛が非常に多い、新しい髪がなかなか生えてこない、一年を過ぎても薄毛が気になるという場合は、出産や授乳による「血」の不足や、髪の状態とつながる「腎」の消耗が強く残っていることがあります。

東洋医学では、「髪は血の余り(髪は血が余ったもの)」、「髪は腎の華(髪は腎の状態をあらわす)」といい、髪のトラブルは、「血」や「腎」の状態を整えることを大切に考えます。

体重が戻らない

出産後、なかなか体重が戻らないと、食事を減らしたりしたくなるかもしれません。
しかし産後は、出産で失った気血を補い、授乳や育児を続けるための体力を回復させなければならない時期。
回復が十分でないうちに無理な食事制限をすると、気血の不足がさらに進み、疲労や冷え、母乳不足、不眠など、他のトラブルにつながることがあります。

東洋医学では、産後の体重が戻りにくい場合、食べすぎだけでなく、「気虚(エネルギー不足)」によって代謝する力が不足している場合や、胃腸の働きが弱って余分な水分や老廃物である「痰湿」がたまっている場合があると考えます。
また、体重が増えているように見えても、実際には手や足などにむくみが残り、体全体が重くなっていることもあります。

このような場合は、食事を減らすよりも、胃腸をつかさどる「脾」や、水分代謝や生命力をつかさどる「腎」の働きを整え、不足した気を補い、余分なものを自然に排出できる状態へ戻していく考え方が大切です。

産後の養生パンフレットのご案内

産後の食養生を詳しく解説した養生冊子を作成しました。
体の状態に合わせて、産後すぐ~産後1週間、産後1週間後~産後1か月、産後1か月以降の三段階に分け、お食事のポイントや実際の例、母乳のトラブルや、二人目、三人目妊活に向けた産後の過ごし方についてご説明しております。
店頭でお渡ししていますので、ぜひお声がけください。

当店の漢方相談について

ご相談の流れ

1.お電話にてご予約

当店は、ご相談の時間をしっかりと確保するため「完全予約制」としております。
まずはお電話にてご予約ください。

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ご来店が難しい場合は、電話やメールでのご相談も承っております。 詳しくはこちら

2.ご相談

初回は2時間程度のお時間をいただき、現在のご症状、これまでの経過、お体やこころの状態、普段のご生活などを丁寧に伺います。

各種検査結果、治療歴、服用歴、お薬手帳などをお持ちの方はご持参ください。
病院のお薬を服用中の方は、自己判断で中止せず、現在の服用状況もあわせてお聞かせください。

3.漢方薬のご提案

お伺いした内容をもとに、煎じ薬、粉薬、錠剤、シロップ剤など約600種類の漢方薬から、お一人おひとりのお体に合わせたものをご提案いたします。

あわせて、体調を整えるために大切な食事や生活養生についても、お体やご生活に合う方法をお伝えいたします。
漢方相談の料金については、こちら よくあるご質問をご覧ください。

4.服用開始後

服用中にご不明な点やご不安な点がございましたら、いつでもご連絡ください。
また、ご症状に合わせて2週間〜4週間ごとにご相談を重ね、ご症状やご生活の変化に合わせて漢方薬の調整を行います。

2回目以降は1時間程度のお時間をお取りし、変化を確認しながら丁寧にお話を伺います。
その時々の状態に合わせて、継続してフォローさせていただきます。

このお悩みは私たちが担当いたします

竹内聡の写真

竹内たけうちさとし

薬剤師
国際中医専門員
不妊カウンセラー

2003年より中国中医薬大学附属病院産婦人科にて毎年研鑽を重ね、婦人科疾患の漢方相談は30年以上の実績を持つ。
女性の様々なお悩みに寄り添えるように、ご来店いただいたかすべての女性が笑顔でお帰りいただけるように!いつもそのような思いで店頭に立っております。

日本中医薬研究会会員
日本生殖医学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員


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竹内 たけうち 美香穂みかほ

薬剤師
国際中医専門員
不妊カウンセラー

「女性が生き生きと活躍する社会」とよく言われますね。
とっても素敵なことですが、周囲や自分自身の期待に応えようとするあまり自分の体を壊してしまう方を多く見受けます。
したいことや、しなければならないことがどんどん増えても、私達人間の体が進化することはありません。
ストレス過多の現代社会の中で、心も体も自分らしく、自分自身が心地良いと感じる毎日を過ごすのはとても難しいけれど、諦めたくない。その方法を一緒に見つけましょう。

日本中医薬研究会会員
日本生殖医学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員

ご遠方、ご来局が難しい方でも相談対応が可能です。 ご来店できない場合のご相談について

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