日によっては汗ばむ陽気となり、夏の気配を感じる季節になってきました。
体調管理にもひと工夫が必要な時期を迎えています。
さて今回紹介するのは、手足に繰り返し痒い発疹が出る80代の女性です。
病院では「アレルギーっぽい」と言われ、抗アレルギー薬や塗り薬を使用されていました。症状は一時的に落ち着くものの、また繰り返してしまうため、「根本的に体質を整えたい」と考え、当薬局へ来店されました。
漢方では、皮膚の症状を単に“皮膚だけの問題”としては考えません。
まず、皮膚の状態を「乾燥しているのか」「湿っぽいのか」といった“燥湿”、あるいは“陰陽”のどちらに傾いているかを大まかに判断していきます。
そのうえで、「気・血・水」のどこに偏りや滞りがあるのかを考え、体質を見極めながら漢方薬を選んでいきます。
今回のケースでは、陽証の状態で、体内に熱がこもり、さらに血の質や巡りにも乱れがあると判断しました。
そこで、
体にこもった熱を冷まし、血の状態を整える漢方薬を中心に処方を組み立てました。
服用から1カ月ほどで痒みや発疹が少しずつ落ち着き始め、2カ月が経つ頃には「ほとんど気にならなくなった」とのことでした。
皮膚症状は、外から抑えるだけでは繰り返してしまうことも少なくありません。
今回も、体の内側のバランスを整えていくことで、症状が安定していったケースでした。
ご本人も「もっと早く来ていれば」とおっしゃられており、私自身もとても嬉しく思った一例でした。





