9月、秋分を過ぎた頃から、朝夕に心地よい風を感じられるようになりました。
長く続いた夏も、ようやく終わりを迎えつつあるようです。

昨日は中秋の名月。前日まで荒れたお天気だったので心配でしたが、あまりに美しい月の姿に、お祈りするのも忘れて見とれておりました・・・。

妊娠までいろいろ悩まれていた方のご出産された赤ちゃんと対面させていただくと、本当に心癒されます。
先日も、お客様がご出産されたお子様と一緒にご来店いただき、赤ちゃんの笑顔から元気をいただくことができました。

そして今日は、Aさんからいただいたお手紙をご紹介いたします。

Aさんは、20代後半で卵巣チョコレート嚢胞の手術を受けられ、その後も妊活を希望しながら月経痛や体調不良に悩まれ、当店に通ってくださるようになりました。きっかけは、当店で妊娠・出産をされた方からのご紹介でした。

以下、お手紙です。

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聡先生、みなさまへ

5年近く漢方外来に通い、やっとのことで赤ちゃんを授かることができました。

20歳の時に子宮内膜症がわかり、ピルで生理を止め、28歳の時にチョコレート嚢胞摘出手術をしました。それから薬で生理を止めていたため、赤ちゃんは欲しいけれど、授かることはできないのでは…と思うこともありました。

それでも自然に子供ができると信じて、漢方薬に縋る思いでした。

漢方薬を服用する前は、子宮内膜症に悩み、極度の冷え性で胃腸も弱い状態でした。生理痛はひどくなる一方でした。

来店中はスタッフの方もあたたかく、先生とも世間話を交えながら悩みを聞いていただき、予算についても相談に乗っていただきました。

不妊治療が保険適応になったとはいえ、自費の負担はまだまだ大きいと思います。その中でも、少し頑張ってみようと思えるタイミングがあったりしました。

苦い薬の周期は、諦めようかと悩むこともありました。それでも「子宮がきれいになる」と信じて飲み続けました。

不妊治療の検査をしたとき、32歳で「卵が41歳相当、数も少ない」と分かりました。
卵のグレード・質の良さから、早めに漢方を始めていて本当によかったと思いました。

漢方を2年ほど続けてから不妊治療を本格的に始め、体外受精に至りました。人工授精は6回試みましたが、一度も妊娠には至りませんでした。

子宮内視鏡検査でポリープが見つかり、摘出後に体外受精を2回しましたが授からず…。そのとき聡先生に相談し、病院を紹介していただきました。そこでも再度子宮内視鏡検査を受け、ポリープを3つ摘出しました。

「自分に合った病院に通える」ことは安心につながると感じました。

採卵は痛く、心も辛くて泣けました。女性として「不合格」なのではないかと思うこともありました。それでも「やれることは全てやってから」と信じ続けました。

赤ちゃんを授かってからも、出産まで不安が続きました。妊娠が分かってからずっと切迫流産・切迫早産で、3か月以上の入院生活となりました。妊娠中に薬を飲むことへの不安も大きかったですが、先生に相談でき、産まれてくれるまで漢方を続けて本当によかったと思います。

ストレスフリーが一番の近道です。先生に聞いていただくことで、精神が保たれていることに気づきました。

産後も、後陣痛や下痢に耐えながら体力を回復し、赤ちゃんを育てる日々はあっという間に一年が過ぎそうです。

何度も手術を乗り越えて出会えた赤ちゃんでした。
産まれてからも母の負担は大きく、夜中には母の偉大さを日々感じています。

母になるタイミングは願っても神秘的な巡りあわせであり、心に余裕ができると何事もポジティブに捉えられるようになりました。辛いことのほうが多いですが…。

それでも赤ちゃんは本当にかわいいです。

たくさんのわがままを聞いていただき、温かく寄り添っていただき、本当にありがとうございました。先生のお顔を見るだけで涙が出るほどでした。

頑張りました。ありがとうございます。

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Aさんはお仕事もお忙しく、妊活だけに集中できる状況ではありませんでした。
同じように、仕事と妊活の両立に悩まれる女性は多いのではないでしょうか。

今の時代、女性が働くことは当たり前となり、生活の基盤にもなっています。そのため、どうしても妊活が後回しになることもあるかと思います。そんな中で時間をやりくりし、本当に頑張って通っていただきました。

ご予算についても相談を受けながら、私自身も悩みつつ漢方薬の提案をさせていただいたことを覚えています。

Aさんのお手紙には書ききれないほどの辛い経験があったことでしょう。3カ月以上の入院も、不安との戦いだったでしょうから、とても大変だったと思います。その思いがあふれる文面を拝見し、改めてお子様を授かっていただけたことを心から嬉しく思いました。

子宮内膜症の手術でチョコレート嚢胞を取り除いても、根本の体質が改善されたわけではなく、再発のリスクがあります。炎症が残れば卵の質や着床環境に悪影響を及ぼすこともあります。さらに、手術によって卵巣に残っている卵が減少し、年齢によって妊娠力に影響することも少なくありません。

私ができることは、残された卵の環境をできるだけ良く整えること、炎症を防ぎ、卵子の質を守り、着床障害につながる状況を改善することです。

子宮内膜症のご相談はとても多いのですが、共通してみられる特徴があります。

  1. 冷え性であること
  2. 血流が悪いこと
  3. 新陳代謝が悪く疲れやすいこと

特にこの3点は非常に多く見られます。

炎症を起こしている場合、基礎体温が高めでギザギザと不安定になりやすく、冷えが隠れてしまっていることもあります。さらに、ホルモン治療を受けていると基礎体温が上がり、冷えの存在が見えにくくなることもあります。

冷えや血流不良は、ポリープなどの発生にも関与し、今回のAさんのような経過につながることも少なくありません。

こうした経験をされた方は、今後も「血流を良くすること」「冷えを改善すること」「新陳代謝を良くし、気血を補うこと」を常に心がけることで、更年期や婦人科疾患、さらには大きな病気から身を守ることにもつながります。

最近少しずつ秋の花が元気になってきました
暑い毎日だったので枯れないか心配だったのですが
この雨で息を吹きかえし、一安心

紫式部を背景に、
今年はサルビアアズレアがあちらこちらで樹形を保って何とか倒れず咲いてくれています!
色に魅せられて庭にお迎えしてもう5年ほど
剪定のタイミングが難しく、大きくなりすぎてしまい、台風が来たら無残な姿になる事が多かったのですが・・

こうやってきれいな姿で一斉に咲きだすと、やはりその何とも言えないさわやかな青い色に魅せられます。
花言葉は
知恵、健康、平和など・・・
この青い色が心を穏やかにしてくれるからのようです。

私にとって大切な庭の仲間です。