6月は比較的良いお天気に恵まれており、長梅雨を心配していましたが、病気になりかかっていた庭のお花たちもなんとか持ち直してきました♪
そして、ここのところ、妊娠、出産のご報告が続き今の時期に元気をいただいております。

先日は双子ちゃんのご出産報告。
様々な困難を乗り越えて、無事出産を迎えられました

双胎妊娠については、さまざまな危険性を含みます。
今日は双胎妊娠について少しご紹介しようと思ます

双胎妊娠について

日本は世界でも多胎の少ない人種で、自然の双胎妊娠は1/150前後です。2人以上の妊娠を多胎と言いますが、多胎でもほとんどが双胎なので、今回は双胎についてのみ触れたいと思います。

どのような双胎があるのでしょうか

〇同時に複数の受精卵が妊娠する場合(多卵性)と、1つの受精卵が分割して妊娠する場合(単卵性)
〇胎盤が違う場合(二絨毛膜)と、胎盤を共有する場合(一絨毛膜)
〇羊膜が分かれる場合(二羊膜)と、羊膜が共通である場合(一羊膜)

上記の場合があります

単卵性の双子は、同じ遺伝情報を共有するため、同じ性別でそっくりの赤ちゃんが生まれる双子ちゃんはこちらの方です。二卵性の妊娠はほとんどが二絨毛膜二羊膜妊娠であり、一卵性双胎の多くは一絨毛膜二羊膜双胎です。羊膜が共通の例は珍しく特別の注意が必要であり、私のお客様では経験がないため今回はお話を控えたいと思います。

二絨毛膜二羊膜双胎(にじゅうもうまくにようまくそうたい)とリスク

二卵性双胎はすべて二絨毛膜二羊膜双胎になります。また一卵性双胎の1/4がこちらになるようです。それぞれの赤ちゃんは完全に独立した妊娠です。双胎の中では比較的安定した妊娠ですが、双胎全般に共通するリスクとして、早産や、妊娠高血圧症候群は考える必要があります。

一絨毛膜二羊膜双胎(いちじゅうもうまくにようまくそうたい)とリスク

一つの羊膜を二人の胎児が共有する形が一絨毛膜二羊膜双胎で、羊膜と胎盤の数は同じであるため、同じ胎盤を二人の胎児が共有することになります。一卵性双生児の3/4は一絨毛膜二羊膜双胎です。胎盤において、共有する血管が幾つかあり、胎児の間でバランスを取りながら血流が行き来しています。そのため双胎間輸血症候群、双胎一児死亡による残された胎児の神経学的後遺症のリスクがあります。

※双胎間輸血症候群
胎児同士で、血液の供血側と受血側にわかれて、供血側では血液循環容量不足になり乏尿によって羊水過少になり、発育不全、循環不全、腎不全などにいたり、受血側は容量負荷による多尿となり、心不全、胎児浮腫に至る状況

気持よいマタニティーライフを送るために

可愛いおそろいの服を着た双子ちゃんに、あこがれを抱く方もおられると思います。ただ現実には双子の赤ちゃんの妊娠期間は、通常のマタニティーライフよりも様々なトラブルに見舞われやすくなります。上記のリスクを考える中で、一番大切なことは、お母様の気血が十分あり、バランスよく流れていること、腎のポンプの力、脾の気、心の気が十分であることです。心気、脾気、腎気がしっかりあり、たっぷりの血液が元気に体を巡っている状況では、リスクはそれほど心配ありません。今までの双子のご出産を通して、その大切さを痛感しております。その応援は漢方薬の最も得意とするところです。漢方薬で心気、脾気、腎気を高めて気血の流れを良くすることで、気持ちよいマタニティーライフを過ごしていただけると良いですね。

庭のマルバ アップルブロッサムが咲きだしました
とても柔らかい花の形で、ふんわりとした気持ちになります
花言葉は「柔和・温厚」

今回産まれた双子ちゃんたち、お母様が本当に頑張って、ふわふわあったかベッドづくりをしてきました
きっと気持ちよい毎日だったと思います。

もっともっと花が増えて、みなふわっとした暖かい気持ちになりますように