滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2026年4月分をご紹介いたします。

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今月は、第292回『子宮筋腫との向き合いかた~背景とその先に目を向けて~』です。

最近、子宮筋腫が当店の相談事例として増えていると感じます。
相談の際は各々の状況に応じて対応するために、大切にしている視点があります。

一番大切にしているのは、「何を目標とするか」です。
子宮筋腫自体のサイズをなんとかしたいという場合と、子宮筋腫が妊活の邪魔にならないようにしたい場合では、対応の仕方が違います。
サイズを変えたくない、願わくば小さくしたいときは、血の巡りを良くする力の強いものを選びますが、妊活を予定している場合は、もう少し優しい方法で、卵胞や内膜の成長を応援しながら、子宮筋腫が悪さをしないように、と考えます。
子宮筋腫による過多月経や不正出血などの自覚症状がある場合は、子宮筋腫自体への対策に加えて、自覚症状への対策も必要です。
「子宮筋腫をなんとかしたい」という思いの先に、何が待っているのか、この視点を大切にしています。

加えて、「子宮筋腫ができた背景」にも目を向けます。
東洋医学では、子宮筋腫ができやすい背景、つまり体質や生活環境には、血の滞り、ストレス、身体を冷やす生活習慣、気力不足、生殖機能の弱りなどがあると考えます。
そして、気血の巡りを良くしたり、身体を温めたり、気力を補ったりして、根本的な原因を解消できるように整えていきます。
これは、現在の状態を改善するだけでなく、今後、症状を悪化させないためや、再発させないためにとても大切な視点です。

子宮筋腫の対応は、「筋腫があるならこう」と一概には言えません。
背景と、その先にあるものに目を向けることが、子宮筋腫と向き合う一歩になるのではないでしょうか。

滋賀夕刊掲載【第292回】漢方薬のおはなし