桜が今年は早く散ってしまったと思っていたら
庭の花がみるみる咲きだして…
季節の進みを感じます

今回は
作業で右肩を痛めたという70代の女性の紹介です

右肩~上腕部が痛みがきつく、指先までしびれがあります
お風呂に入ったり、温めると少し楽になりますが、冷えると余計に痛みます。
ここ数日がとても痛いとご相談です。
Hさんはお仕事や作業で腰や肩を痛めることがあり、その都度漢方薬で対処してきました。
今回は痛みがとてもひどいとの事です
漢方薬は風湿を去り、止痛作用のある薬方を選び2週間飲んでい頂きました
2週間後の来店で、腕はまだ痛く、しびれもあるとのこと…
急性の痛みは2週間ぐらいお飲み頂くと、多かれ少なかれ違いが解ってもらえるつもりなのですが、
思うような効果が出ていません。
で、漢方薬を見直して、散寒の作用を高めた薬方に変更しました
また2週間後に来店頂き、お聞きすると
漢方薬を変更して4日目から急速に良くなったとの事
その後は順調に経過して1月半後、全く痛みはありません

~~~ちょこっと漢方薬のお話~~~

関節の痛みに使う漢方薬の一つに桂枝芍薬知母湯があります

薬味は 桂枝、芍薬、甘草、麻黄、生姜、蒼朮、知母、防風、附子

(桂枝加芍薬知母湯ではありません)

出典は金匱要略 中風歴節病
諸肢節疼痛身體尩羸脚腫如脱頭眩短氣温温欲吐桂枝芍薬知母湯主之
/もろもろの手足の節々がうずき痛み、身体が痩せて曲り疲れ衰えて、足が腫れ抜けそうに重く、頭がふらふらし息が早く、むかむかし吐き気があるものは桂枝芍薬知母湯が主治する

薬味からすると桂枝加朮附湯 去大棗 加知母、防風、麻黄 になります

麻黄が表の水毒、寒証に対しての作用が増強され
防風も袪風湿の働きにより表の代謝を亢進させます
知母は寒性で熱証に対処します

応用は
関節炎、関節リウマチ、神経痛、末梢神経炎‥

関節の痛みに関して、水毒の漢方薬では実際のところ
麻杏薏甘湯越婢加朮(附)湯、桂枝加朮(附)湯、防己黄耆湯やこれらの合方に比べて、使う頻度は少ないように思います
糸練功で診てもあまり出番がない薬方なのですが、今回の例は著効が現れました。

田畑隆一郎先生は漢方フロンティアにおいて
「手足羸弱して触れ近づけないほどに手足の節々が痛み~」 と述べておられ
急性、慢性を問わず使える漢方薬です


(傷寒論・金匱要略/方術信和会より)