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滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2020年1月分をご紹介いたします。

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今月は、第217回『全身の皮膚病…~瘀血の改善で尋常性乾癬も~』です。

-以下、記事本文-

体中に赤い湿疹が出来てお困りのMさん。ほぼ全身に2~6センチぐらいの紅斑がびっしりと出来ています。
痒みで夜起きることもありますがあまりひどくは無く、ステロイドの軟膏で少しは治まるも忙しくて病院へ治療に行けないとの事でした。

Tさんは数年前から両ひざ頭に赤みがかったカサついた大きな発疹が出来て、少し痒みがあります。非常に敏感体質でアレルギーが多い為、ほとんど薬を飲むことが出来ないとの事です。

お二人とも尋常性乾癬と言われています。

尋常性乾癬は皮膚の新陳代謝が異常に早まることにより、慢性的に炎症を起こす皮膚病で、銀白色の鱗屑が着いた角化した紅斑がひざ頭やひじ、お腹や腰回り、背中、頭髪部など全身にできます。
新陳代謝が早まる原因は免疫の異常が大きく関わっているとされ、遺伝や環境の影響もあります。

漢方薬を選ぶ場合、皮膚の状態や体質から寒熱や燥湿、気血水などを判断しますが、尋常性乾癬には瘀血の改善と血虚の改善はとても重要です。駆瘀血剤、補血剤に理気剤や解表剤を組み合わせた処方を用いることが多くなります。

MさんにもTさんにも処方は違いますが、前述の生薬を組み合わせた薬方を煎じ薬でお飲み頂きました。

お二人とも効果はとても早く現れて2か月程の服用で全身の乾癬も両ひざの乾癬も服用でかなり消失することが出来ました。
しかし漢方薬を止めるにはまだ半年程度は必要です。
病の勢いを完全に消すことが再発を防ぐ大切なポイントです。

滋賀夕刊掲載【第217回】漢方薬のおはなし