滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2018年8月分をご紹介いたします。

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今月は、第200回『受験のお供に漢方薬!~頑張りたいのに頑張れない~』です。

-以下、記事本文-

『漢方薬のおはなし』の連載が、旧伊香郡版は今月で200話目を迎えました。
もう15年以上続いているとは、非常に感慨深いものがあります。

「継続は力なり」とよく言いますね。
そして、継続できないのは本人の努力不足だとか、意思が弱いなどとされることも多いと思います。

漢方の世界では、「継続できない」や「根気が続かない」というのは、決して本人の努力不足や性格だけの問題ではなく、「気(エネルギー)」の不足の問題であり、治療対象と考えます。

体力や精神力など体のすべての力を漢方では「気」といいます。
「やる気」や「根気」も気の一種。
気が不足していると物事が始められなかったり、続けられなかったりします。

受験生の皆さんは、夏期講習などで頭と体を酷使した上に、この記録的な暑さ。
夏の間にすっかり「気」を使い果たし、秋からの後半戦へ向けて気力と体力が残っていないなんてこともあるでしょう。
そんな時に「気」を補う漢方薬の助けを借りると、不思議と力が湧いて、また頑張れるようになるのを実感できると思います。

もう一つ受験生を悩ませるのに睡眠障害があります。
勉強による夜更かしで体内時計が乱れたり、脳が興奮したまま静まらなかったり、受験への不安などで睡眠の状態が悪化します。

睡眠が取れないと「気」が補充されず、次の日に疲れが残り、頑張れない原因になります。
それぞれの睡眠の状態に合わせた漢方薬を用いて、体をしっかり休ませることが大切です。

「頑張りたいのに頑張れない」、そんな時に漢方薬は本当に助けになってくれます。
勝負の年を全力で駆け抜けられますように。

滋賀夕刊掲載【第200回】漢方薬のおはなし