滋賀夕刊に掲載中の【漢方薬のおはなし】2025年3月分をご紹介いたします。

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今月は、第279回『不眠で全く元気が出ない…~健康を取り戻したその先へ~』です。

-以下、記事本文-

50代女性のⅬさん、不眠とひどい倦怠感でお悩みです。
生活環境のストレスからか寝つきが悪く、眠っても途中で目が覚めて朝まで眠れなくなります。
日中はひどい倦怠感でまともに動くことが出来ず、これらが数年前からずっと続いています。
お話をしていても表情が優れず、明らかに精神的な弱りが見受けられました。
色々な治療法も試しましたがあまり効果がなく、もどかしい思いの中、漢方に救いを求められたのです。

体の機能やバランスを調節する自律神経は、精神面の影響をとても受けやすく、自分の意志ではコントロールすることができず、不眠や倦怠感、頭痛、めまい、動悸、食欲不振等の胃腸症状など、様々な体の不調を引き起こします。
Ⅼさんには、気の滞りを解消する漢方薬と、肝気を鎮める漢方薬でバランスがくずれた自律神経を整えることを目指しました。

服用開始から2カ月目で成果が現れ始め、夜中に目を覚まさなくなり、また行動力が出始めました。
3カ月目以降はかなり改善が見られ、5カ月目にはすごく楽になったとのこと。
その後は徐々に漢方薬を減らしながら、開始から1年半ほどで服用を終了しました。

漢方薬を服用中、段々と自然な笑顔が増え、元気が戻っていることが感じられ、服用終わりの頃には、旅行や趣味の物作りにも挑戦していると、とても楽しく話されるのが印象的でした。
病いは人の健康だけでなく、楽しさや幸せまで奪ってしまいます。
漢方の力で健康を回復することにより、その先の楽しみや幸せまで取り戻すことができるのです。

滋賀夕刊掲載【第279回】漢方薬のおはなし

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